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ヤシガニの生態
ヤシガニは木登り、穴ほりなど得意とし、力強い、海で大きくなり、陸にあがる。ヤドカリの一種で、もとは海で生息する生き物だが、陸でも生きられるように進化している。しかし、繁殖はかならず海にもどる。夜行性で昼間はアダンの木の下、枯葉の下や岩場などに隠れる。湿度の高い梅雨期には、活動が活発で、昼間から行動が見られる。腹部が青く、はさみを含めて十本の足で、4本目の足ははさみのようになっている、5本目の足は小さく、短い。腹の膨らんだ所に呼吸器官があり、湿気をためこんで、陸上でも呼吸できるようになっている。メスには腹付近に3本の腹脚があり、それぞれ二股になっている。幼毛があり卵塊を抱くときに使う。腹部の表側、肛門近くの部分を含め、全部で五ヶ所の固い甲で成り立っている。触覚のほか、固い白い歯がある。成長が遅く、年に一回の脱皮で大きくなる.脱皮は深さ1mの穴を掘り、その中に数週間ひそんで、脱皮をする、脱皮後は脱ぎ捨てた殻を食べ、殻が硬くなってから出てくる。節足動物はこの脱皮で体重が増え、大きくなる。脱皮の前には、水分を大量に腹部に貯め込み膨れ上がる、ヤシガニの成長がかなり遅く、寿命も長いと言われる。
ヤシガニの幼生
ヤシガニの雌はすでに授精された卵を抱き、海で産卵し、ゾエア-3mmとして水中に漂い、3-4日の間隔で変態しゾエア2期-4mm、3期、4期-5.5mm副肢が出現し、そのあとグラウコトエになり、約4.7mmで、はさみを有し、前進して遊泳、着底し、匍匐前進行動を示し、貝殻を宿し、上陸、そして砂浜などに隠れるなどの行動する。
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方言名: ● アンマク・ハブガニ(沖縄島)、 |
ヤシガニの生息地
ヤシガニは南西諸島、日本では与論以南などに生息し、海に近い場所、半島や小島など、生息場所は繁殖と海が関係している。生息環境では、琉球石灰岩や岩場、洞窟の近くなど、湿度の高い場所、水のある場所など、植物の実など食するため、木陰の涼しい場所など。
ヤシガニの食事
雑食性で主にアダンの実、植物の実、死骸の肉、サツマイモ、などそして水ははさみですくい飲む。
ヤシガニの繁殖
ヤシガニは6月-10月の間、満月の月夜の満潮時に群れをなし、一斉に海へ向かい、卵を抱いていた親は水際で放し、産卵する。卵からゾエア幼生が誕生し、ある一定期間、波の間を漂いながら、プランクトン生活を送り、グラウコトエ幼生から稚ヤシガニに変態して陸に上がる。、はじめは甲長が1cmぐらいまでは、一般のオカヤドカリのように貝殻を背負って成長する、幼体期が終わると、外皮が角質化し貝殻がいらなくなる。
ヤシガニ、体の仕組み
第一触覚 目の下に出ている。においを感じる器官
第二触覚 長くて、触って物を感じる。
第一脚(鋏脚) 一対、可動肢と不動肢で、はさみの働きをする。3節からなる
第二脚(第一歩脚) 一対、4節からなる
第三脚(第二歩脚) 一対、4節からなる
第四脚 一対、4節からなる
第五脚 一対、隠れて見えにくい
眼柄 一対、複眼、六角形のレンズの集まり
前甲 主に大きさを記すのに、この部分の長さをいう
後甲 尾まで三つの部分からなる
腹部
腹肢 メスには三本、卵を抱くためにある、オスはない
ヤシガニ料理
ヤシガニは暗紫、灰色と青で、ゆであがるとエビやカニにように赤くなり、腹部には黄色のミソが多く、脂ののったクセのない味で、しかし内臓をきれいに取り出す必要がある。ツメ部はくせがなく、イセエビよりおいしいと言われる。毒の木の実を食べたヤシガニの個体はゆでても、赤くならず、そのミソを食べると中毒すると言われる。
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